研究開発センター 化成品第二研究室
松平 将司 Masashi Matsudaira
2016年入社 / 理工学研究科 理工学専攻修了
経歴
もともと丸善石油化学は、研究室のOBの紹介で存在を知り、興味を抱きました。多くの会社の企業研究を進めてエントリーしましたが、最終的に当社を選ぶ決め手になった理由は3点ありました。
1つめは、社員が仕事を心から楽しんでいるのと感じられたこと。説明会で仕事の説明をしていただいた際の、いきいきとした話しぶりがとても印象に残っています。2つめは、年齢や肩書を問わず、出会った社員の誰もがオープンかつフランクに接してくださったこと。もともと風通しの良い社風だとは聞いていましたが、選考の過程でもそれを実感しました。話しやすい雰囲気を作ってくださったので、緊張するはずの面接の場でも自然体で会話ができました。仕事は周囲と相談したり議論したりしながら進めることが多いはずなので、このような環境であれば仲間と切磋琢磨しながら自身の最大限の力を発揮できると感じました。そして3つめは、接した社員のほぼ全員から、若手でも責任ある職務にチャレンジさせてもらえると聞いたことです。このような会社なら、成長のチャンスに恵まれるはずだと確信できました。
選考中の面接では研究職志望と伝えていましたが、本配属前の3ヶ月間の実習期間で考えが変わりました。プロセスエンジニアの方々が協力し合って巨大な製造装置を安定稼働させている現場を目の当たりにして、そのスケールの大きさとチームワークに惹かれたのです。この一助になりたいと思い、配属面接時には生産技術職を希望しました。本配属後は、生産技術職として活用しきれていない装置の運用法を考案し、製品の増産を実現させるという成功体験にも恵まれました。プロセスエンジニアとしては全くの素人でしたが、上司や先輩が丁寧に指導してくださったおかげで知識を身に着けられましたし、若手のうちから大きな仕事を任せてもらえる土壌があるのは本当だったと感じました。
約7年間、生産技術職として邁進したのち、研究職に異動となりました。当社では、研究職から生産技術職への異動例はあったものの、生産技術職から研究職という例は珍しく、生産技術職の社員はその道を究めていくのが主なキャリアステップとなっていました。異動を伝えられた時は、正直、なぜ私なのだろうと驚きましたが、「研究分野に力を貸してあげてほしい」と言われたことで、その感情は消え去りました。プロセスエンジニアとしての今までの成果を認められて、その経験を活かして新たな分野の仕事にチャレンジさせてもらえるというのはこれ以上ない喜びでした。
現在所属する研究室では、プラントから出る副生成物の有効活用をミッションとしています。未利用留分を価値ある製品に生まれ変わらせる研究というのは夢がある反面、非常に難しい仕事です。プラントスケールでの製造を見越した研究を行う必要がありますが、やはり生産現場を知っていないと気付けないこともたくさんありますね。研究は学生時代以来ですのでまだまだ分からないこともあり周囲に助けてもらうことも多いのですが、製造分野には明るいのでお互いに持っている知識を共有し、協力し合いながら業務に励んでいます。
当面の目標は、現部署で新たなビジネスになるような素材を生み出すことです。これを実現できた後は、製品として量産できる体制の整備にも従事し、文字どおり一気通貫で関わり続けたいと思います。
製造部門と研究部門の双方の勤務経験がある身からすると、現在は双方が独立しているように感じることもあります。部門を超えた勉強会や質問会を開くなど、架け橋役となる社員がいれば、双方の業務をよりスムーズに進めることができるはずだと感じています。今のところ、製造部門と研究部門のどちらにも精通したスペシャリストは稀有な存在なので、「我こそは」と思っているところです。こんなことをやりたい、と言えば背中を押してくれる会社ですから、新製品や新規事業を生み出す以外でも「丸善石油化学初」を実現させたいですね。
当日のスケジュールを確認
事業化の可能性がある素材の実験
プロジェクトメンバーと進捗状況を確認し合う
座席で自作の弁当を食べる
社内外の関係者と会議。空き時間に資料作成
実験データや、今後の計画の整理・記録
おいしいものを食べに行くのが好きでしたが、コロナ禍を機に自宅で料理を始め、すっかり趣味になりました。最近は、魚をさばくことに凝っている延長線上としてで、釣りを始めました。写真は、コチ釣りで竿頭になったときの一枚一葉です。釣れない原因を考えて対策を講じ、釣果につながるところなどは、研究に通じるものがあって楽しいですよ。
ここにある使命と誇りの結晶が、世界をもっと豊かにする。